「平成日本タブー大全2018」その1

 

 

プロレスラーのアントニオ猪木はプロレス以外にも様々な事業に手を出していた。その

中の一つに「永久電機」という、わずかな磁力で半永久的にエネルギーを生み出すとい

う発明がある。科学の理論上、100パーセント不可能と言われてて、高校の物理の授

業で無理だということは習った気がする。その程度レベル。アントニオ猪木は騙されて

出資したようだ。実際に2002年3月12日永久電機記者会見が行なわれる。その席で

公開された永久電池の名称は「Inoki Natural power-VI」。一般マスコミが取り囲む会見

冒頭で「エネルギーの常識にないことが起こりました!」と誇らしげに挨拶する猪木

だったが、いざ起動スイッチを押しても、永久電機の力で点灯するはずの電光板は、一

瞬たりとも反応を示さなかった。原因は金具のトラブルというオチ。その後、効率の良

いモーターとして日の目を見ることになる。結果相当現実的なモーターとなった。

そもそもアントニオ猪木の地業欲は、ゴルフ場やサウナなどの多角経営で鳴らした力道

山のもとで青年期を過ごした影響のようだ。さらに猪木が5歳の頃に若死にした父親は

石灰業を営んでいたこともあるだろう。猪木の事業投資で成功しているのは、ブラジル

の物産販売を目的とする「アントン・トレーディング」ぐらい。