日野智志「実家の相続で困らないために今すぐできる空き家対策」その2
●シロアリの害で特に危ないのは、くぼ地や水田の跡地に建っている家です。
たとえ床下全体をコンクリートで覆うベタ基礎の施工をしていたとしても
注意が必要。
一度防蟻処理をした住宅であっても、安心してはいけません。保証期間は
5年程度です。7~8年に一度は点検が必要です。
●空き家の樹木の手入れは年に一度、害獣やハエ・蚊・蜂・雑草等については、
できれば季節ごとに一度巡回することが望ましい。できない場合、空き家管理
業者や、空き家巡回業者を利用することです。安い業者ですと1回3000~
6000円程度の料金で換気や通水、玄関の清掃、郵便物のチェック等を依頼
できます。
●今所有している住宅の設計図面がない場合は、すぐに建設会社からもらって
おくことをおすすめします。売却や賃貸の際、不動産会社との契約で、住宅の
境界や規模などを説明するのに役に立ちます。設計図面は設計費を払っている
建築主のものです。遠慮なくもらいましょう。
●空き家を賃貸利用する場合、リフォームすべきか判断する目安の金額ですが
3~5か月分の賃料であれば、一度の賃貸契約でも回収できる可能性が高いです。
●空き家を貸すことができれば、賃料を得ることができます。しかし、この賃料
は不動産所得として課税される収入となり、申告分すべてに課税されてしまい
ますが、修繕費(積立金)等は控除して申告できます。修繕費を控除したら
次に賃料収入を得る人を家族の中で収入の少ない人にして申請しましょう。
所得税が非課税になったり、税額を低く抑えられる可能性があります。