本田直之「意思決定力」その2

意思決定力

意思決定力

 

 

●「べつに紙に書き出さなくても、頭の中でいつも考えてますよ」。この「頭の中」と

いうのが危険な罠。人のには感情がありますから、ほうっておけば、主観的な意思決定

をしてしまうのが普通です。どうしても感情のバイアスがかかり、気分に左右されてし

まいます。しかも、問題点や選択肢は頭の中でごちゃごちゃになって整理されず、全体

像が見えなくなり、目の前の事象だけにとらわれてしまいます。

その点、紙に書くというシンプルな行為は、思考や感情の可視化にもつながり、すべて

が客観的かつ明確になります。

 

 

●できる限り客観的に意思決定するためには、メリットデメリットのうちデメリットの

ほうを徹底して追求することが大切です。「見切り発車でとにかくスタートする」こと

は、問題を直視するプロセスが「しんどい」からにほかなりません。デメリットを精査

せず意思決定する人はとても多いですが、どんなにリカバー力がある人でも取り返しの

つかない過ちを犯すリスクが高くなります。

 

 

●100%絶対正しい意思決定はありません。「見込み6割でどんどん意思決定し、残

り4割は行動しながらカバーしていく」

 

 

●「リカバー力のあり人とない人の違いは?」ー内部要因思考持ち主か否か。

何か意思決定をしてうまくいかなかったとき「最初のリアクション=愚痴」というひと

はリカバー力がないということ。失敗の要因を外部に求めても、外部要因はいくらがん

ばっても変えられず、トレーニングすることもできないからです。

 

 

●「今、調子が悪いから、うまくいかない」というのは、その人の意思決定なのです。

これは最悪の意思決定です。最初から「うまくいかない」と意思決定していては、うま

くいく道理はがありません。

 

 

●すべてのトラブルを「意思決定の練習」ととらえて自分のスキルを磨く道具にしてし

まう。