「平成日本タブー大全2018」その2

 

 

ポスティングでメジャーリーグに移籍する選手で得られる譲渡金は、球団にとって大き

な収益となる。

2015年オフに前田健太の移籍により上限の2000万ドル(約23億6000万

円)の譲渡金を手にした広島の松田元オーナーは「恩返しの意味も込めて地域のために

使いたい」と広島市に5億円、キャンプ地の宮崎県日南市や沖縄市にも1億円づつ寄付

をした。2011年オフにダルビッシュ有の移籍で手にした譲渡金5170万ドル

(56億円)。当時、タイ国の洪水で現地の加工工場の操業停止による20億円の損失

を埋めるために使われたほか、原材料の高騰や東日本大震災の損失に補填され、ダル

ビッシュが親会社のピンチを救った。2006年オフに2600万円(約28億円)の

譲渡金でヤンキースに移籍した阪神井川慶は、甲子園球場に隣接する12球団最大の

室内練習場(総工費9億円)を残した。同じく2006年オフにレッドソックスに移籍

した松坂大輔の譲渡金は5111万ドル(約56億円)、2000年にオフに移籍した

オリックスイチローの譲渡金は1312万ドル(約14億円)だったが、ともにオー

ナー企業の金庫に納まった。